2023/11/1

26年前の1997年11月1日、ワールドカップフランス大会アジア最終予選第7戦。ソウルで運命の韓国戦 当時のチャント

26年前の1997年11月1日、サッカー日本代表はワールドカップフランス大会アジア最終予選B組第7戦、敵地、韓国ソウルで韓国戦でした。
 
9月28日、東京、国立競技場のホーム戦で韓国に逆転負け。その後、無敗でB組1位を確定させてW杯出場を決めた韓国に対し、B組3位の日本は1勝4分1敗の勝ち点7。この一戦に負けるとW杯出場が絶望的になる。
 
 
日本から1万5000人のサポーターが玄界灘を越え、敵地、韓国ソウルに渡ったと報道されました。私も毎日の掛け持ちバイトを休み、当時のバイトの友人と、10月31日から2泊3日のツアーで応援に行きました。初めての海外旅行でした。
 
 
10月31日、アシアナ航空で成田空港から金浦空港へ。到着すると韓国のメディア関係者がいて、日本人サポーターにインタビューしていました。
 
バスに乗り韓国の一流ホテルのロッテホテルへ。割り当てられた部屋はなかなか豪華でした。
その後、明洞を散歩しました。
 
11月1日、朝10時くらいだったと思いますがロッテホテルのロビーに集合し、マイクロバスに乗り、蚕室(チャムシル)オリンピックスタジアムへ。
 
スタジアムの近くの漢江の河川敷で降ろされました。何台ものバスが河川敷に停車していました。おそらくほとんど全員、日本のサポーター。
 
 
スタジアムまで歩き、いよいよゲートに入るとき、軍隊?警察?がたくさんいて、金属探知機をくぐらされました。
 
金属探知機が反応しなければスタジアム入ることが出来ましたが、日本ではそんなことアウェイの方々にしなかったと思います。
 
すでに韓国のサポーターがスタジアムに入っていて軍隊?警察?の警備が厳重で日本サポーター席のエリアの周りは軍隊?警察?がチェーンのように配置され、隔離状態でした。
 
日本人サポーター席はゴール裏でとりあえず自由席だったのですが、ゴールの少し右側に座りました。日本人サポーターは雑誌や新聞をお札サイズに切って紙吹雪を用意していました。お札サイズだと紙吹雪が上手く舞うそうです。当時、青いごみ袋を用意して応援のときは膨らませて応援、試合が終わると青いごみ袋でゴミを回収しました。
 
 
試合開始が近づくと応援も盛り上がってきます。
 
なぜか韓国のサポーター席に「一緒にワールドカップへ行こう」という横断幕がありました。
 
 
試合開始、日本が積極的に攻める。開始早々、中田から名波、名波から左サイドの相馬へ。相馬からグラウンダーのセンターリングをロペスがヒールでコースを変え、カズがスルーして走りこんできた名波がフリーでダイレクトでシュート。左隅にゴールを決めます。
 
日本人サポーターはものすごい歓声で感情を爆発させていました。隣にいた見知らぬ男性が抱き着いてきました。それは良かったのですが、男性の手が私のメガネにあたり、メガネが落ちてしまいました。男性は喜びの抱き着いたまま、放してくれません。必死に男性にメガネが落ちたから放してください。と叫んでも興奮してるし周りは大歓声だし紙吹雪は物凄いしで、聞こえていない。私の叫びが聞こえて理解したのは3分くらいは経ってからで、メガネを必死に探しました。紙吹雪の中に埋もれたメガネを発見、よく踏まれず無事だったと安堵しました。友人はそれを見て大爆笑していました。
 
 
その後も日本代表は攻め続けます。前半37分には中田が韓国陣地の左からスローインで浮いたポールをカズへ。ダイレクトでヘディングでワンバウンドでまた中田へ。右足でダイレクトで浮き球で相馬へ。相馬がその浮き球をワンバウンドさせペナルティーエリア左奥に入り、2回巧みにタッチして韓国ディフェンダーに尻もちをつかせ、完全に振り切り、相馬のグラウンダーのクロスをダイレクトで合わせ呂比須が2点目。一連の素晴らしい崩し、美しいゴールで一気に勝利を引き寄せました。
 
さらに日本サポーターは盛り上がりました。また隣の男性が抱き着いてきましたが今度はメガネに手は当たりませんでした。いろんな方々が抱き着いてきたりハイタッチしたりしました。
 
後半は中盤の攻防が激しく一進一退でしたが凌ぎきり、2-0で勝利しました。韓国に初黒星を付けました。
 
 
 
試合終了後、日本人サポーターはお菓子の袋やジュースなどの紙パックやペットボトル、紙吹雪などを青いゴミ袋に入れ、掃除しました。ゴミ袋はスタジアムのゴミ置き場のようなところへ。山積でした。
 
スタジアムを出て、見知らぬサポーターたちと意気投合して記念撮影。バスの止まっている漢江の河川敷に移動、ロッテホテルに帰りました。
 
 
ホテル到着後、ロッテ百貨店の中の焼き肉屋で友人と美味しい焼肉とキムチをいただきました。そこでキムチの王様と呼ばれているボッサムキムチを知りました。いままで味わったことのない本場のキムチ。とても美味しかったです。
 
夜は明洞の洋品店でカジュアルスーツを購入。1万2000円くらいだったと思います。あと韓国のファミマで韓国代表のユニフォームが販売されていたので購入しました。
 
翌日、ロッテホテルをチェックアウト、お土産屋さんのようなところへ。その後、金浦空港へ、アシアナ航空で成田空港。4時間近くかけて横須賀へ。
 
 
次の日からまた毎日の掛け持ちバイト漬けの日々に戻りました。
 
 
 
ただこの約2週間後、ある音楽コンクールピアノ部門の本選でした。
 
まさか予選を通過するとは思っていなかったので、毎日の長時間バイトの自分へのご褒美としてこのワールドカップアジア最終予選のアウェイ韓国戦に行くことを決めていました。本選に進めたのは嬉しいともにとても同時に焦りました。
 
 
 
 
ここで音楽の話を少し。
 
当時、ワールドカップフランス大会仕様のチャントがありました。
 
アレアレーーーー、アレアレアニッポーーーン、アレアレアニッポーーーン、アレアレアニッポーーーーーン(繰り返し)
 
という歌詞でした。
 
 
当時、このアウェイ韓国ソウルと日本の国立競技場のホームのチケットを苦労して入手し、日本代表の応援に行きましたが、このチャントはだいたいニ長調(Ddur)で歌われていました。
 
 
近いうち、楽譜を書いて掲載したいと思います。
 
 
 
とても良い経験でした。