2023/12/10

私の所有する三浦知良選手の本 「足に魂込めました」

私の所有する三浦知良選手の本
 
 
「足に魂こめました」
 
1993年アメリカワールドカップアジア1次予選を突破し、Jリーグが開幕。アメリカワールドカップアジア最終予選の前に出版されました。
 

1967年2月26日の生誕から1993年まで、当時の日本の絶対的エース、カズこと三浦知良選手の26年間の物語が克明に書かれています。

本の題名、「足に魂込めました」は1992年広島で行われたアジアカップでオフト日本代表が10月30日の初戦でUAE(アラブ首長国連邦)と0-0で引き分け。11月1日の第2戦で北朝鮮と対戦、前半に先制されてしまいます。後半に入り、69分にPKを獲得するもFWカズが右ポストに当て失敗。しかし80分にFWゴン中山、中山雅史が同点ゴールを決め、1-1の引き分けに持ち込みます。

11月3日、広島ビッグアーチ(現 エディオンスタジアム広島)でイランとの第3戦。この日の第1試合でUAEが北朝鮮を下したため、日本は勝たなければグループステージ敗退という状況になりました。強化の一環とはいえ、グループステージ突破は開催国として最低限のノルマ。しかし、引き分け以上で突破できるイランの守りを崩せず、前半は0-0。
 

後半も0-0のまま迎えた80分。残り10分となったが、キャプテンのDF柱谷哲二は

「自分の判断で、後ろに残るのを2人にした」

都並敏史と堀池巧、左右のサイドバックだけを残し、自分に加えてDF井原正巳も攻撃に参加させ、リスク覚悟で攻撃の人数を増やします。この判断が当たります。

85分、試合終了間際、井原が右足アウトサイドで前線に送ったスルーパスが、イランの守備網の隙間をすり抜けてペナルティーエリアに通り、フリーで走り込んでいたカズ、三浦知良選手がワントラップし豪快に右足を振り抜き、ネットを揺らしました。

 

 起死回生のゴールによって日本はイランに1-0で勝利。カズは試合後、テレビのインタビュアーの「思い切って打ちましたね!」という質問に、この本の題名になった語り継がれる名言を残します。

 

「魂込めました、足に」

 

日本は勢いに乗り、11月6日の準決勝は中国に3-2で勝利。11月8日の決勝では大会3連覇を狙ったサウジアラビアを1-0で下し、初優勝しました。
 
 
三浦知良選手の生まれてからプロサッカー選手として全盛期に入っていくころまでの大変貴重な本です。