2025/1/25

大変残念なニュース。ピアニスト・作曲家の藤井一興さんが1月18日、自宅で亡くなりました。享年70。糖尿病性腎症のため

 大変残念なニュース。ピアニスト・作曲家の藤井一興さんが1月18日、自宅で亡くなりました。享年70。糖尿病性腎症のため
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1975年、東京藝術大学在学中にフランス政府給費留学生としてフランス留学。パリコンセルバトワール作曲科、ピアノ伴奏科そしてパリ・エコール・ノルマルピアノ科を1等賞で卒業。
 
作曲ではオリヴィエ・メシアンの薫陶を受け多大な影響を受けた。ピアノはイヴォンヌ・ロリオ(メシアンの妻)やマリア・クルチオに師事。ピアノ伴奏をアンリエット・ピュイグ=ロジェに師事。
 
日本国際音楽コンクール第4位、モンツァ国際コンクール第1位、マリア・カナルス国際コンクール第2位などで受賞。
 
特にフランス音楽で高い評価を受け、ピアノソロや室内楽で多くの優れた録音を残している。得意なドビュッシー、ラヴェル、フォーレ、デュティユー、メシアンなど録音で高い評価を受けた。
 
ピアノソロはもちろん、室内楽での評価が高く、アンサンブル能力が極めて優れていました。また、春秋社から出版されている『フォーレ全集』全5巻の楽譜校訂は藤井一興さん。
 
 
 
なんと亡くなる10日前の年明け1月8日には、豊洲シビックセンターホールで「フォーレ室内楽演奏会」を開催し自らも出演。体調が良くない中、秦はるひさん(ピアノ)、浜匡子さん(ヴァイオリン)、紫園香さん(フルート)、横坂源さん(チェロ)などの名手とフォーレや自作曲を演奏したそうです。
 
 
 教育者としても優れ、多くの後進を指導、東邦音楽大学大学院教授、東邦音楽総合芸術研究所教授、桐朋学園大学特任教授。
 
フランス仕込みの繊細な音色で柔らかさ、何色もの音色を醸し出すピアニズム、フランスピアノスクールが印象的。
 
 
日本の音楽界に大きな存在感と足跡を残しました。
 
 
 
また日本の名手がなくなってしまいました。
 
クラシック界の損失だけでなく日本の損失です。
 
葬儀は2月2日、都内で行われるそうです。